ザガーロって？
デュタステリドと同じ？
本当に効果あるの？
入手方法は？
このような疑問にお応えします。
結論から言うと、ザガーロ（デュタステリド）は服用しない人と比べて約3倍毛髪数の差があると報告されています。
本記事では上記のような結果が報告されている論文や、デュタステリドの入手方法などを解説しています。
- 薄毛に効果のある三大成分
- ザガーロとデュタステリドは同じ？
- ザガーロ（デュタステリド）は効果があるという報告
- ザガーロ（デュタステリド）の入手方法
- ザガーロ（デュタステリド）の副作用
薄毛に効果のある三大成分
薄毛治療には日本皮膚科学会が出している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」にて、主に三つの成分が高い評価で推奨されています。
それが以下の三つです。
- ミノキシジル
- フィナステリド（プロペシア）
- デュタステリド（ザガーロ）
本記事ではこの三つの成分のうち『デュタステリド（ザガーロ）』を解説します。
フィナステリド（プロペシア）とミノキジジルについては以下の関連記事をご参照ください。
ザガーロとデュタステリドの違いは？同じ？
ザガーロは先発、デュタステリドは後発医薬品（ジェネリック医薬品）
ザガーロとデュタステリドは名前が違いますが同じ薬です。
後発医薬品というのは基本的に薬の成分名が名前になっています。
ザガーロの成分がデュタステリドなので、後発医薬品はデュタステリドという名前になっています。
ちなみにですが、アボルブという薬の成分も同じくデュタステリドです。
アボルブは前立腺肥大症の適応のみを承認していたのですが、後にAGAの効能が追加され販売されたのがザガーロになります。
厚生労働省の許認可の関係もありアボルブをAGA治療薬として使うことができませんが、アボルブとザガーロの中身は全く同じ薬です。
後発医薬品（ジェネリック医薬品）とは？なぜ安い？
薬の有効成分を開発してから所定の年月を経過し特許が切れると、その有効成分を利用して医薬品を製造・販売ができるようになります。
このように特許が切れた有効成分で作られたのが「後発医薬品（ジェネリック医薬品）」になります。
1つの有効成分を開発し医薬品にするまでに莫大な開発費用がかかりますが、特許が切れた有効成分を使用すると開発の費用を大幅にカットできます。
つまり、すでに開発された成分を利用するため販売までのコストが抑えられ価格を大幅に抑えることが可能になります。
ザガーロ（デュタステリド）の効果は？
ザガーロ（デュタステリド）の効果は以下の通りです。
男性における男性型脱毛症
引用：ザガーロ 添付文書
デュタステリドは、還元酵素5αリダクターゼの作用を妨げることでジヒドロテストステロンの生成（発毛を妨げ、毛髪の成長を抑制する働き）を抑制する効果があるため、薄毛の進行を食い止めるだけでなく、発毛・育毛を促す効果も期待されています。
プロペシアは男性型脱毛症のが表れ、 ザガーロは男性型脱毛症に効果が表れるお薬です。
ちなみに他の発毛（髪の毛を生やす）成分で代表的なのはミキシジル、発毛のヘアサイクルを正常化させ進行を遅延させるのはフィナステリド（プロペシア）になります。
類似薬のフィナステリドとの違いは、フィナステリドはⅡ型5α-還元酵素のみを阻害してる一方で、デュタステリドはⅠ型5α-還元酵素とⅡ型5α-還元酵素の両方を阻害しています。
よってⅡ型のみを阻害するフィナステリドよりも、Ⅰ型とⅡ型の両方を阻害するデュタステリドのほうが発毛効果はより高いと考えられており、実際にそういったデータもあります（本記事で解説します）。
ただ薬の効き方には個人差があり必ずしもデュタステリドがいいというわけでもないく、適応部位や副作用等も含めて医師の診断に従うことをオススメします。
ミノキシジルやフィナステリドについては別記事で解説しています。
ザガーロ（デュタステリド）は本当に効果がある？
デュタステリド服用による毛髪数の変化
18〜49歳の合計153人の男性が、6か月間毎日0.5mgのデュタステリドまたはプラセボを投与された試験です。
結果、治療6カ月後の毛髪数の平均変化は、プラセボ群4.7本／cm2に対してデュタステリド群12.2本／cm2と有意（P=0.0319）に発毛が増加しています。
【参考文献】
Eun HC, Kwon OS, Yeon JH, Shin HS, Kim BY, Ro BI, Cho HK, Sim WY, Lew BL, Lee WS, Park HY, Hong SP, Ji JH. Efficacy, safety, and tolerability of dutasteride 0.5 mg once daily in male patients with male pattern hair loss: a randomized, double-blind, placebo-controlled, phase III study. J Am Acad Dermatol. 2010 Aug;63(2):252-8. doi: 10.1016/j.jaad.2009.09.018. Epub 2010 Jun 3. PMID: 20605255.
デュタステリドとフィナステリドの比較
男性型脱毛症（AGA）の治療におけるデュタステリドとフィナステリドの24週間の治療サイクルにおける有効性を評価した報告です。
メタアナリシスという統計手法を用いて、類似している複数の研究結果を統合し解析されています。
結果として、デュタステリドがフィナステリドと比較して総毛髪数の有意な増加を示したことを示唆しました。
【参考文献】
Zhou Z, Song S, Gao Z, Wu J, Ma J, Cui Y. The efficacy and safety of dutasteride compared with finasteride in treating men with androgenetic alopecia: a systematic review and meta-analysis. Clin Interv Aging. 2019 Feb 20;14:399-406. doi: 10.2147/CIA.S192435. PMID: 30863034; PMCID: PMC6388756.
以上のような結果および薄毛のガイドラインでも推奨されてるように、デュタステリドは薄毛に対する効果が期待できると言えます。
ではそんなデュタステリドはどうやって入手することができるのか？
その方法について解説していきます。
ザガーロ（デュタステリド）の入手方法
薄毛治療専門のクリニックに行く
AGA（男性型脱毛症）は薄毛治療の専門クリニック、AGA以外は皮膚科か内科が望ましいです。
AGA以外というのは、円形脱毛症やホルモン異常による脱毛症、皮膚疾患による脱毛症、薬剤性の脱毛症などが該当します。
生え際が後退してきた、つむじ透けてよく見える、抜け毛が細くて短い、髪全体のボリュームが減ってきたなどの自覚症状があるのであれば、診断だけでも受けてみてもいいかもしれません。
オンライン診療でもらう
最近はオンライン診療も普及しており、直接病院に行くのは人目が気になるといった方でも利用がしやすいです。
的確な診断をもらうためにもやはり最初だけでも直接来院して受診することが望ましいですが、近くにクリニックがないという方にはオンライン診療を利用してみましょう。
オンライン診療をやっているAGAクリニックとしては、クリニックフォア、
AGAオンラインクリニック、eLifeなどがあります。
初診は無料のところが多いので、まずは診断だけでも受けてみてはいかがでしょうか。
クリニックフォアは業界最安値級ということもあり、手軽に治療をはじめたい方にオススメです。
明確な薬代は公表していないところも多いため、手間はかかりますが無料診断を受けてどんな薬でどんな価格なのかを比較検討するとよりお得に治療を行えます。
個人輸入品はやめておいた方がいい理由
「デュタステリド 通販」などで調べるとかなり安く買えるサイトがいくつか出てくるかと思いますが、それらのサイトは利用しないことを推奨します。
そういったサイトにあるのはほとんどが個人輸入品（海外品）で、中身の信用がありません。
日本の薬は厳密に審査されて適正の成分および量が含まれており、かつ万が一副作用が起きても「医薬品副作用被害救済制度」という医療費や年金などの給付を行う公的な制度があります。
一方で個人輸入（海外製）の薬は、何が含まれているか分かりませんし、万が一副作用等の被害が起きてもなんの救済措置もありません。
実際に個人輸入（海外製）の薬で被害が起きている報告もあります（参照：医薬品等を海外から購入しようとされる方へ）。
ザガーロ（デュタステリド）の副作用
ザガーロ（デュタステリド）で報告されている副作用は以下の通りです。
| 1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 | |
|---|---|---|---|
| 過敏症 | 発疹 | 蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫 | |
| 精神神経系 | 頭痛、抑うつ気分 | 浮動性めまい、味覚異常 | |
| 生殖系及び乳房障害 | 性機能不全（リビドー減退、勃起不全、射精障害） | 乳房障害（女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感） | 精巣痛、精巣腫脹 |
| 皮膚 | 毛症（主に体毛脱落）、多毛症 | ||
| 消化器 | 腹部不快感 | 腹痛、下痢 | |
| その他 | 倦怠感、血中CK増加 |
デュタステリドの副作用として、勃起不全や性欲の減退など男性機能の低下などがあります。
５α-還元酵素のⅡ型に加えてⅠ型をも阻害するため、フィナステリドに比べると男性機能低下のリスクが高いとされていますが、発現率も低い数字となっており、比較的安全な薬と考えられています。
副作用は薬を服用してすぐに表れるものもあれば、長期的に服用することで現れるものもあります。
服用する方の体調によっても変わってくるため、少しでも身体に異変を感じた場合はすぐに専門医に相談しましょう。
まとめ
- 乱れたヘアサイクルや頭皮環境を正常に戻し、抜け毛の進行を防止してくれる効果が期待できる
- 入手方法はAGA専門病院に行く、オンライン診療を受ける
- 個人輸入品（海外製）は絶対使わない
- 副作用の可能性は０ではないが少ない
治療をはじめる前にそもそも自分はAGAなのか、治療は必要なのかを診断してもらう必要があります。
最近薄毛が気になる方、将来薄毛になるか心配な方、自身のAGAのリスクを知りたい方は以下のような検査キットもあります。
診断を受けたい方は、薄毛治療の専門クリニックに行く、もしくはクリニックに直接行かずともオンライン診断が受けられます。
以上が『ザガーロ（デュタステリド）とは？発毛効果は本当にある？』についての記事でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
なにか気になることがございましたらお気軽にお問い合わせください。
医薬品の効果の感じ方には個人差があります。
本記事はあくまでも合併症等もなく、心身ともに健康な状態である方向けの内容になっています。
